日本に生息するシロアリの種類
世界中には約2,000種以上のシロアリが存在すると言われていますが、日本では22種類のシロアリが生息しています。
私たちがよく家や庭で見かけるシロアリは、ヤマトシロアリ、イエシロアリがほとんどです。
アメリカカンザイシロアリという種類のシロアリも存在しますが、
これらは、外国からの輸入木材などで運ばれてくる為、地域に依存はしません。
新潟県、山形県、福島県にいるシロアリはほぼ100%「ヤマトシロアリ」です。
各シロアリの特徴
ヤマトシロアリとイエシロアリの比較
名称 | ヤマトシロアリ | イエシロアリ |
---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() |
外観の違い | 職蟻の形状はほとんど同じですが、兵蟻については、イエシロアリの頭が三角っぽいのに対し、ヤマトシロアリの頭は四角い。 | |
大きさ | 職蟻:3.5~5.0mm 兵蟻:3.5~6.0mm | 職蟻:3.3~5.2mm 兵蟻:3.8~6.6mm |
生息地 | 北海道の一部を除く全域 | 関東から南の海岸沿いの地域 |
寒さ | 強い | 弱い |
コロニーの規模 | 小さい | 大きい |
兵蟻の性格 | 臆病 | 攻撃的 |
水を運ぶ能力 | なし | あり |
移動能力 | 遅い | 早い |
※一般的には、兵蟻(ヘイギ)は、「兵隊アリ」、職蟻(ショクギ)は、「働きアリ」と呼ばれています。
新潟、山形、福島のシロアリはほぼ100%コレ。
ヤマトシロアリ
新潟県、山形県、福島県に限らず日本で一番被害数が多いのが、このヤマトシロアリ。
北海道の北部を除き、ほぼ全国に生息しています。
新潟では5月のゴールデンウィーク前後にシロアリの羽アリが発生する為、特に人目につきやすくなります。
このヤマトシロアリは、水分がないと活動できない為、外では、湿った土の中、材木、腐った木、廃木、切り株などで生息していることが多いです。
家の中で被害が多い箇所は、風呂場、キッチン、洗面所、トイレなどの水回りや、結露や雨漏りなどがある場所です。
「加害箇所(エサ場) = 巣」としていることがほどんどで、1カ所につき最大3万匹程度の群れをつくります。
新潟県、山形県、福島県で「シロアリが出た」と言えば、ほぼ100%この種類です。
最強、最悪。日本でもっともヤバいシロアリ
イエシロアリ
ヤマトシロアリより凶悪なのがこのイエシロアリ。
攻撃性が高い上、コロニー拡大の能力能力が高いこのイエシロアリ。
ヤマトシロアリと違い、水を自ら調達する能力を持っている為、湿っている場所以外でも営巣することができます。
その為、目のつけられた家屋は、家全体に被害が及ぶこともあります。
加害スピードもヤマトシロアリに比べ段違い早く、家屋の二階まで侵入して、巣の範囲が150mに及ぶ場合もあります。
また、個体レベルでも凶暴で、多い場合は最大、100万匹の巣となる場合もあります。
生息域は、関東から南の海岸地域に分布。
比較的寒さに弱い為、日本でも温かい地域にしか住むことができません。
(新潟県、山形県、福島県には存在しません。)
近年急増中!?海外材木に潜んで日本に進入
アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリ(アメリカ乾材シロアリ)は、元々は日本にいなかった種類のシロアリですが、近年、外国の輸入木材や輸入家具によって運び込まれ日本での被害も拡大しています。
ほとんど水を必要なく活動ができるのと、小規模の群れにしかならないのが特徴です。
NHKのクローズアップ現代でアメリカカンザイシロアリの特集が放映され、「アメリカカンザイシロアリ急増中!?」との報道もありますが、新潟県に限っては現在発生したという報告はないようです。
(実際はいるのかもしれませんが、小規模の群れの為、発見できていないかだけかもしれません)
活動範囲は東京・神奈川などの関東圏を北限に、九州、四国、沖縄など比較的暖かいところを好みます。
